#35 「釜石市立釜石東中学校 未来を担う子どもたちのために」PTA会長 沼﨑 優さん
昨年の震災により、これまで別の中学校に身を寄せていた釜石市東中学校の生徒達。校舎も行事も共同だったが、今年4月に仮設校舎が建ち、やっと自分達の場所を手に入れることができた。「今年こそ子ども達に行事をさせてあげたい」。PTA会長を務める沼﨑さんは、その思いを叶えるため2年連続してPTA会長に就任した。震災前の規模まで戻すことを目標に、今年は小さいながらも様々な企画を実行する予定でいる。
同時に、高台への本校舎建設を目指した建設検討委員会が作られ、参加をしている。釜石東中学校、鵜住居小学校、栗林小学校のPTA会長をはじめ、地域の自治会や有職者の人々の集まりだ。これまでに4回議論が開かれ、どの位置に学校を建てれば今後の子ども達のためになるのか、といった内容を話し合ってきた。自宅が釜石市鵜住居町の中心にある沼﨑さん。これまでと同じように、学校を中心とした鵜住居町の賑わいを復活させたいという思いがあった。主張したのは、鵜住居町の中心にある山を切り崩し、震災での津波の到達点より上に校舎を建てるという案だ。そうして鵜住居町第13地割の高台に校舎を建設することが決まった。
本校舎の完成は平成27年度の予定だ。しかし現在決まっているのは「13地割の高台に建つ」という点のみ。被害を受けた国道45号線や、その他公共施設がどこにどう建つのかなど、多くの問題は業者からの測量データをただ待つしかない状態だ。
「誰もが知り合いという形で助け合いながら、このままの鵜住居の人柄でいれるような町になってほしい」。校舎は高台に移るが、かつての鵜住居町そのままを再建したい。地域の繋がりの力を信じて、その実現を夢見ている。
10月16日(火)、23日(火)18:00~19:00
10月21日(日)、28日(日)早朝3:00~4:00