未来への教科書第57回「動物との共生から学ぶ、豊かな社会のあり方」
岩手県岩泉町にある「中洞牧場」は50haの山で放牧型酪農に取り組んでいる。約70頭の牛たちは山に生える草木を食べ、通年昼夜山の中で暮らしている。
米国の余剰穀物を使った既存の出荷、牛舎に牛を生涯閉じ込めた飼育体制に疑問を持った牧場長の中洞正さんは、生産から加工・販売を自社で実施し、消費者に本物の牛乳を届けている。山を活用しながら酪農を営むことで、里山の保全も担っている。中洞正さんは、20年の年月をかけてこの山地酪農に取り組んできた。
中洞牧場には、日本の酪農を変えたいという想いから、多くの若者が学びに訪れている。
日本の酪農のあるべき姿、第一次産業の未来を聞いた。
東北大学大学院 生命科学研究科の占部城太郎教授は、震災後、津波の被害を受けた田んぼや干潟などに生息する生態系の調査を実施している。
「海と田んぼからのグリーンプロジェクト」は、10年の期間で年に14回、市民参加型で調査を実施している。
生態系の安定は、私たちの暮らしの安全性を保証することにつながっている。また生態系の活動が、豊かな環境を提供している。
被災した場所の生態系の調査から見えてきた事とはなにかを聞いた。
<放送>
9月17日 (火)18:00~19:00 / 9月21日 (土)27:00~28:00
9月24日(火)18:00~19:00 / 9月28日 (土)27:00~28:00