♯43「伝統工芸品の復興、そして進化へ」NPO法人うつくしまNPOネットワーク 事務局長 鈴木和隆さん

posted 2013/03/01 category 未来への教科書 Documentary Report

「NPOを助けるNPO」の設立

 3.11の震災後、社会的課題を解決しようと福島県内のNPO設立頻度は2、3倍にまで跳ね上がり、所謂“設立ラッシュ”が起きている。しかしあと1,2年後には、助成金が足りないなどの理由で解散・撤退する団体が増えてくるだろうと予想されている。

 鈴木さんが事務局長を務める「うつくしまNPOネットワーク」は、NPO同士を連携させ助け合おうという中間支援を目的に設立された。いま福島に必要なNPOの役割とは。

NPO同士を繋ぐネットワークの形成

 20の職種分野に分かれるNPO。同じ分野のもの同士を繋ぐ横のネットワークと、すべての分野に共通する縦のネットワークづくりに取り組んでいる。そのひとつとして、「ふくしま福祉ショップネットワーク」が開催された。福島の福祉系NPOが集まり、障がい者やそこで働く人の工賃を少しでも上げるための繁盛店を作ろうという交流会だ。同種のNPOが集まることで横の繋がりが出来、交流を深めることで相乗効果を生む。

今後のNPOの課題とは

 未だNPOの社会的認知が十分ではない日本。認知を広めることが人材確保にも繋がるという。3.11という歴史的な大災害に立ち向かうため、より深く連携し、組織の体力作りやノウハウを学ぶことが重要だ。また、福島の現状や復興に向かう姿を正しく記録し伝えていくなど、福島のNPOにしか出来ない課題もあると考えている。

「本気印」のNPOを応援したい

 震災前から存在する課題にすらぶつかっていく、NPO自身も補助金に頼らず自立しながら活動していく、そんな団体を応援し、共に歩いていきたい。「本気印のところを見つけ、連携して本当の課題を一個一個やっていく、そんな支援活動にしていきたいと思います」と、鈴木さんは語った。

BS12ch TwellV

2月19日(火)、26日(火)18:00~19:00
2月24日(日)、3月3
日(日)早朝3:00~4:00