出前授業第4回が開催されました
3月13日、岩手県の久慈高校にて出前授業が実施されました。
この日の1日先生は、昨年10月に同じ岩手県の盛岡市立見前南中学校で出前授業をされた、
一関平泉イン・アウトバウンド推進協議会ディレクター/一般社団法人いわて圏 代表理事の佐藤柊平さんでした。
「私の“旗”を掲げよう」というテーマで、
将来を考える材料を得、自分の旗を得るきっかけとなった自身の高校生活を振り返りつつ、現在の活動の説明と、現在の高校生に対するメッセージを頂きました。
農耕機械の導入によって変化していく地元の風景を写真の中に留めたいと思い立ったことがきっかけとなり地元の美しさや良さに気付き「自分たちの美しい風景を守り、生かす」という自分の「旗」を初めて掲げた高校時代の話、
出会いがきっかけで進路を決定したこと、から大学卒業後の現在に至るまでをお話しいただきました。
そして、魅力的な地域には
・地元の人がその地域を楽しんで、幸せに暮らせるように自らそうしようとしていること
・自分のできることを持ち寄って、その地域の価値を上乗せしようとしていること
という共通点があることもお話しいただきました。
敢えて地元に帰らない、地元だけに留まらないという選択肢もあるという、
東京と岩手に仕事を分けるというライフスタイルを持っている佐藤さんだからこそできるアドバイスや、
今は将来について、はっきりしていなくても、自分の軸、つまり将来のテーマを考えると良い、という、
高校生の今できることも教えていただきました。
佐藤さんは、「旗」を見つけるために必要なものは
1.既存の価値観にとらわれず、色々な情報を吸収すること
2.自分だからこそ出来ることをしっかりとやって見ること
3.出来ない、ではなくて、どうしたら出来るのかを考えること
4.様々な人と交流し、旗同士を掛け合わせること
であると、おっしゃっていました。
その後は質疑応答の時間が設けられ、生徒からはたくさんの質問が寄せられました。
Q.将来、地元に帰ってきたいと思っています。高校時代にやっておくべきことや、出来ることはありますか?
A.誤解されるかもしれませんが、学校にいないことが大切だと思います。部活や授業の合間の時間を使って、学校以外のコミュニティで、地域の人と関わることで、良いインスピレーションを得られると思います。
Q.進学をして、地元から離れた時に、遠くからでも出来ることはありますか?
A.どこに行くかにもよりますが、たとえば、東京や仙台から岩手を支援するため、大学生から社会人が集まった団体があります。毎年約800人の岩手県民が集まります。ぜひ、そういった団体も調べてみてください。
Q.人口減少の中、地域活性化は難しいと思いますが、佐藤さんはこの問題に対し、どのように取り組もうと考えていますか?
A.人口減少と言いますが、実は人口が減ることが問題なのではありません。問題なのは、税収が減少して地元のインフラに悪影響が出る事、消費が衰退して、雇用や食料の購入などが難しくなる事です。この問題の対処法として僕が考えるのは、外国人観光客を呼び込む事、普段は違う地域に住んでいるけど、地元の行事の時に帰って来てくれるような、関係人口を増やす事です。