未来への教科書-For Our Children-第88回「生きる力を育む授業」
第88回「生きる力を育む授業」
当番組では震災後から被災者の声や支援を行う方々の活動を広く取り上げてきた。しかし、最近では多くの方から震災の記憶が徐々に薄れつつあるという声も聞こえてきている。そこで、私たち復興支援メディア隊は新しいプロジェクトを立ち上げた。
「出前授業」と名付けられたこの企画は中学・高校を対象に当番組で以前取り上げさせて頂いた方が訪問し自身の体験や取り組みを語っていただくことで、生徒たちに考え行動する力を養ってもらおうとするものである。今回は先生として選ばれた9人の方々から一般社団法人LOOM NIPPON代表の加賀美由加里さん、台湾を代表する若手ピアニスト黄裕翔(ホアン ユィシアン)さんの出前授業の様子を追った。
一般社団法人LOOM NIPPON代表 加賀美 由加里さん
加賀美さんはフランスのファッションブランド「ランバン」の日本支部の社長を務めるなどファッション業界の第一線で40年近く活躍し続けてきた。
2011年3月11日に起こった東日本大震災の被害を知り、加賀美さんファッションで何かアクションを起こせないかと大きなエモーションに突き動かされたという。
そして、「LOOM NIPPON」という法人を立ち上げ、被災した南三陸の企業と提携してバッグを製作し、販売するなど自らのエモーションを活動に変えてきた。
今回は教師として本宮市立白沢中学校で出前授業を行い、自らの活動を通して生徒たちに具体的な夢を持つ大切さについて語っていただいた。
ピアニスト黄裕翔(ホアン・ユィシアン)さん
黄裕翔(ホアン・ユィシアン)さんは台湾・台中市生まれの若手ピアニスト。
ユィシアンさんは先天性の網膜疾患により生まれた時から目が見えない。
母の薦めなどもあり音楽の道を志し、努力の末、視覚障がい者として初めて国立台湾藝術大学音楽学科ピアノ専攻で学士を取得した経歴の持ち主である。
東日本大震災の被害を知り、自分の音楽で人々を励ましたいと考えたユィシアンさんは2013年に念願叶って東北4県を回るコンサートツアーを行った。
今回の出前授業では石巻市立大須中学校、福島県立光南高等学校でミニコンサートを行いながら学生たちへ音楽を届ける様子を追った。
取材期間 2014年10月27日~2014年11月17日
放送日 2014年1月6日(火) 18:00~19:00
2014年1月13日(火) 18:00~19:00
2014年1月10日(土) 27:00~28:00
2014年1月17日(土) 27:00~28:00